こんにちは。シャーンティKyotoのかよです。
シャーンティKyotoは京都の中心部、四条烏丸と烏丸五条の中間(下京区)で、
英語とヨガの教室を開いています。
みなさまはお子さまに習い事をさせていますか?
習い事を始めた年齢で最も多いのは4歳、次いで5歳との調査結果があります。
私の子どもは小学生。はい、習い事はいろいろさせています。
では、ヨガレッスンに通っているお子さまは、みなさまの周りにいらっしゃいますか?
ヨガは、子どもの習い事に関する調査結果では、ランキング外です。
その理由の1つとして、親御さんの間で、ヨガを習ったら子どもたちがどうなるのか?何を得るのか?
について、ほとんど知られていないということが挙げられます。
本日は、ヨガの実践を通じてお子さまがどのような力を培うのか、ということについて、お話をしていきたいと思います。
もくじ
人気の習い事の共通点
お子さまが幼児になり、保育園や幼稚園の生活にも慣れてくると、習い事が気になってきますね。
運動系か文化系か、はたまた学習系か、音楽・アート系か…などなど、
数ある習い事の中から、1つ、または複数を選ぶわけですが、
親御さんの子ども時代に比べ、習い事の種類は相当増えており、
さりとて時間には限りがあり、目移りして迷ってしまう親御さんもいらっしゃるかもしれませんね。
・お子さまの好みや、親御さんがお子さまに伸ばしてほしいと思う分野、
・日時の都合がよい、徒歩や自転車で行ける、または電車で一駅など、家から通いやすい教室、
・お友だちが通っている教室、
などなど、選ぶ際のポイントも様々です。
ミキハウス子育て総研の「通わせてますか?習い事」(Weekly ゴーゴーリサーチ 第895回分析結果)によると、6歳以上の習い事の人気ランキングは以下の通りです。
1位 スイミング
2位 英語・英会話
3位 ピアノ
4位 学習塾
5位 くもん
これらの人気の習い事の共通点は何でしょうか?
まず第一に、これらの習い事の内容に、何らかの形で触れたことがある親御さんが多いことが挙げられます。
例えば;
・スイミングは小学校の体育の授業で行います。
・英語は親御さんの世代であれば、中学校・高校で学びます。
・ピアノは音楽室にあり、少なくとも先生の生演奏に触れます。
そのため、
これらを習うことにより、お子さまが今、そして将来どうなるのか、どんな技術を身につけるのか、などがイメージしやすくなります。
これが、第二の共通点です。
例えば;
スイミングを習ったお子さまは何を得られるのか?
→ 体力がつく、心肺機能が高まる、万一のときに自分の命を守ることができる、
等が考えられます。
英語・英会話の習い事では?
→ お勉強ではなく楽しく英語に触れられる、自然な発音を身につけられる、
学校で英語が始まっても先取りしているので困らない、等が考えられます。
といった具合で、人気の習い事は総じて、親御さんにとっても経験値のある、なじみ深いものと言えます。
ヨガを経験したことのある親は少数派
一方、ヨガについてはどうでしょうか?
体操教室なら、マット運動や鉄棒などは親御さんも学校で経験しています。
そして、それらの技術を身につけて上手にできるようになれば、学校の体育の授業で役に立ちそうです。
しかし、ヨガというものがあることは知っていても、ヨガをしたことがある、または継続的にやっている、という親御さんは、全体の中ではやはり少数派かと。
ましてや、子ども時代にヨガを経験した人はほとんどいない、と言ってもよいのではないでしょうか。
そのため、ほとんどの親御さんにとってヨガは、一時のイベントでちょっと体験するにはよくても、子どもを継続的に教室に通わせるほどの価値は感じられない、というのが実情と思われます。
では、ヨガ経験者の親御さんはいかがでしょうか?
私自身、ヨガを始めて約7年経つ頃に出産し、子どもが1歳になる頃には大人にヨガを教え始めました。
自分の関心が、自分ではなく子どもに向くようになると、気になるのは
「ベビーヨガ」、「キッズヨガ」、さらに子どもが成長した今では「ティーンズヨガ」というワード。
そして、子どもが小さい頃に二度三度、「ベビーヨガ」、「キッズヨガ」という名前のイベントに参加してみたりもしましたが、結局、個人的にはしっくりきませんでした。
その理由は何だったのでしょうか?
大人が関わるヨガには、様々な流派やスタイルがあります。
今振り返ると、私が普段行う瞑想系の大人のヨガと、にぎやかに、元気いっぱいに動き回る子どもたちの姿が、なかなか結びつかなかったのが、原因だったのだと思います。
生活の中に溶け込むヨガの影響
それでも私は妊娠するまでに、呼吸法・アーサナ(ポーズ)・瞑想・哲学を組み合わせて
総合的にヨガというものを学び、人にも伝えたいと活動していましたので、毎日の生活の中で子育てや家族のやり取りの中で、ヨガで得た学びを生かすことはできていました。
そう…、実際のところ、ヨガの影響は生活全般にわたるのです。
私が生活の中でヨガの学びを活用する例を、ご参考に紹介します。
呼吸法:
家族にイラっとして反射的に文句が口をついて出そうになったらまずは一呼吸。
そしてヨガの呼吸法で心と身体を落ち着かせよう。
アーサナ:
またデスクワークについ集中しすぎてしまって、肩や腰の筋肉がかなりこわばっている。
呼吸を使ったアーサナで、緊張のある部分をじっくり緩めよう。
瞑想:
次から次へと入る新型コロナウィルス関連ニュース。情報に振り回されて気が休まらない。
生活や仕事への影響を考えて不安に心が支配されそう…。これはよくない状態だ。
軽くアーサナと呼吸法をした後、自分の心を無にして瞑想。心の平安を取り戻そう。
哲学:
意識を内側に向け、余分な感情を取り除いていくと、意識の奥には本当に幸せな自分自身の存在。
自分も家族も元気でここにいる、ただそれだけの幸せに気づく。
…このように、生活のあちらこちらに、ヨガの学びを活かせる場面は存在しているのです。
子どもたちの生活の中のヨガ
そして、子どもにも子どもの生活があります。
自分で食べたり、自分で服を着たりと、自立のための能力が発達する時期にあり、
遊びが大好きな幼児。
学校という社会に出て、友だちの中の自分という概念ができ、
心も身体もより自立していく小学生。
身体の発達が著しく、親との対立を経験したり友だちの目に敏感になったり…
思春期に突入する中学生。
思考がより複雑になり、独立心が増し友だちが最重要…でも自尊心は乏しく
情緒的にはまだ不安定な高校生。
幼児には幼児の、小学生には小学生の、中学生には中学生の、高校生には高校生の、
それぞれの生活のいろいろな場面で、やはりヨガは、子どもたちを支えてくれるツールとなり得ます。
生活の中で、お子さまがヨガを通じて培う力の例を、3点挙げてみましょう。
集中とリラックスで学習効率を上げる力
ヨガのポーズで身体を動かすことで、酸素が豊富な血液が脳内に増え、脳の機能を向上させます。
学習を始める前のヨガは集中力を高める効果があるため、おススメです。
また学習が続いて心身の緊張が高まった時に、リラクゼーションのポーズで緊張をほぐし、
ストレスから自分を解放することができるようになります。
日本では、ヨガを授業に取り入れている学校でなければ、学校で心身をリラックスさせる技術を習得する機会はないのではないでしょうか。
身体と感情をコントロールする力
身体のいろいろな動きを体験することで、子どもたちは自分の身体に意識を向ける体験をします。
そして、自分の身体の好不調に気づき、身体をコントロールできるようになります。
例えば猫背になりがちだったお子さまが姿勢を意識するようになると、嬉しいですね。
子どもたちはまた、身体の動きや呼吸、仲間と一緒の話合いやゲームなどを通じて
自分の心の動きを見る体験をします。
自分の心の中に生まれるさまざまな感情に気づき、反射的・感情的に反応する代わりに、
自分の感情と向き合い、上手にコントロールできる方法を学びます。
感情の起伏が激しかったお子さまが、時には落ち着いて感情を処理できるようになると、
お子さま本人もご家族もほっとしますね。
自分を大切に思う力
ヨガは勝ち負けのない運動です。
ヨガのクラスの中で子どもたちは、人と比べて自分を批判したり、自分を良く見せようとしないこと、
自分をいたわり、自分に対して正直になること、自尊心を持つことを学びます。
特に中学生・高校生の時期は、脳や身体が発達する過程において、自分のアイデンティティに迷い、悩みます。
自尊心を高めること。これはとても大切なことです。
日本の子どもの精神的幸福度
生活の中で、お子さまがヨガを通じて培う力の例として最後に挙げた「自尊心」に関して、ここで気になる調査結果をご紹介します。
2015年の国立青少年教育振興機構による「高校生の生活と意識に関する調査」によると、「自分はダメな人間だと思うことがあるか」との問いに対し、72.5%の日本の高校生が「とてもそう思う」「まあそう思う」と答えており、アメリカ・中国・韓国の高校生に比べ際立って自尊心が低いという結果が出ています。
また、2020年9月3日に発表されたユニセフによる「子どもの幸福度調査」によると、
日本の子どもたちは生活満足度の低さ、自殺率の高さから「精神的な幸福度」が38カ国中37カ国と、最低レベルでした。
順位はともかく、子どもたちの自殺率が高いという事実は、大変悲しく残念なことです。
胸が痛みます。
自分を大切に思う力を培う機会はとても大切であると感じます。
まとめ
ヨガを習うことで、お子さまはどのような力を培うのでしょうか?
遊びが大好きだったり、部活でスポーツをしていたり、受験勉強をしていたり、趣味で忙しかったり、友だち付き合いが生活の中心だったり…
お子さまも、それぞれの生活を一生懸命過ごしています。
ヨガは子どもたちのストレスマネジメント力、自己コントロール感、自尊心を高め、生活のすべてを支えます。
そして、これらの力は、子どもたちの神的幸福度アップも支えてくれると、私は信じます。